コーポレート・ガバナンス
2023年7月末現在
ホシザキは、経営の透明性、効率性の向上を図るため、株主をはじめとするステークホルダーの立場にたって企業収益、価値の最大化を図ることをコーポレート・ガバナンスの基本的な方針およびその目的としています。
コーポレート・ガバナンス体制
当社は、監査等委員会設置会社を採用するとともに、取締役会における社外取締役の割合を3分の1以上としております。
取締役会は、毎月、定期的に開催され経営に関する意思決定機関として、グループ全体の方針・経営戦略の立案と業務執行の監督を行っており、監査等委員でない取締役8名(うち社外取締役2名)と監査等委員である取締役3名(うち社外取締役2名)で構成しております。また、監査等委員会決議により常勤監査等委員1名を選定しております。
社外取締役は、上場会社の経営経験者2名を監査等委員でない社外取締役として、弁護士1名、公認会計士1名を監査等委員である社外取締役として選任しております。
また、2019年7月に導入した執行役員制度を活用し、経営・監督と業務執行の分離を段階的に進めることで取締役会の監督機能を強化し、コーポレート・ガバナンスの一層の充実を図っております。
監査等委員会は、十分な社内知識を有する取締役と社外での豊富な経験・知識を有する社外取締役が活発な意見交換を行い、公正に取締役(監査等委員である取締役を除く。)の職務執行を監査、監視しております。
また、当社は取締役及び関係者を構成員とした「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置し、リスク管理のグループへの推進と情報の共有化を図り、リスクへの迅速な対応とリスク顕在化の回避及び軽減策等の決定を行っております。
また、2022年1月20日に取締役及び執行役員の指名・報酬等に関する手続きの公正性・透明性・客観性を強化し、コーポレート・ガバナンス体制のより一層の充実を図ることを目的として任意の指名・報酬委員会を設置しております。指名・報酬委員会の委員長は、独立社外取締役とし、取締役社長、取締役会長及び全独立社外取締役で構成し、過半数は独立社外取締役である委員としております。
企業統治の体制を採用する理由
当社は独立性が高い複数名の社外取締役である監査等委員が、取締役会における議決権を有することで取締役会の監督機能をより一層強化するとともに当社のコーポレート・ガバナンスのさらなる充実につながるものと判断し、監査等委員会設置会社制度を採用しています。
各機関の構成員
役職名 |
氏名 |
取締役会 |
監査等 委員会 |
指名・報酬 委員会 |
コンプライアンス・リスク管理委員会 |
取締役会長 |
坂本 精志 |
○ |
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○ |
○ |
代表取締役社長 |
小林 靖浩 |
議長 |
|
○ |
委員長 |
社外取締役 |
友添 雅直 |
○ |
|
委員長 |
○ |
社外取締役 |
後藤 昌彦 |
○ |
|
○ |
○ |
取締役専務執行役員 |
家田 康嗣 |
○ |
|
|
○ |
取締役専務執行役員 |
西口 史郎 |
○ |
|
|
○ |
取締役常務執行役員 |
丸山 暁 |
○ |
|
|
○ |
取締役常務執行役員 |
矢口 教 |
○ |
|
|
○ |
取締役(監査等委員) |
水谷 正 |
○ |
委員長 |
|
○ |
社外取締役(監査等委員) |
元松 茂 |
○ |
○ |
○ |
○ |
社外取締役(監査等委員) |
柘植 里恵 |
○ |
○ |
○ |
○ |
(注)○は構成員を表します。
コーポレート・ガバナンス体制図
社外取締役の状況
当社は、経営者として経営全般における豊富な経験と高い識見を有する人材を取締役(監査等委員である取締役を除く。)として選任し、弁護士や公認会計士としての高い専門性と豊富な経験・知識に基づく視点を監査等に活かし、客観的、中立的な立場から経営の監視を行うことができる人材を監査等委員である社外取締役として選任しております。社外取締役4名全員は、業務執行を行う経営陣から独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれがないため、独立役員として東京証券取引所及び名古屋証券取引所に届出をしております。
当社は、社外取締役を選任するにあたっては、東京証券取引所が定める独立性基準を当社の独立性判断基準とし、取締役会の監督機能の充実や議論の活性化に資する人物を社外取締役として選任することとしております。
2名の監査等委員である社外取締役は、取締役会、監査等委員会及びコンプライアンス・リスク管理委員会等の会議を通じて常勤の監査等委員、内部統制部門との情報交換・連携を行うとともに、監査等委員会と内部監査室及び会計監査人との定期的な打合わせを通じてそれらとの相互連携を高めております。
社外取締役の選任理由
氏名 |
友添 雅直 |
後藤 昌彦 |
元松 茂 |
柘植 里恵 |
監査等委員 |
|
|
○ |
○ |
独立役員 |
○ |
○ |
○ |
○ |
選任の理由 |
トヨタ自動車(株)、中部国際空港(株)などにおいて、長年にわたる経営者としての経験を有し、その経営全般における豊富な経験と高い識見により、コーポレート・ガバナンスの拡充にご貢献いただけるものと判断し、社外取締役に選任しています。 |
㈱マキタにおいて、長年にわたり経営者としての経験を有しております。その経営全般における豊富な経験と高い識見により、コーポレート・ガバナンスの拡充に貢献いただけるものと判断し、社外取締役に選任しております。 |
弁護士の資格を有し、コンプライアンス、リスク管理などに関する法務的な識見をもとに、経営に対する客観的な立場から、コーポレート・ガバナンスの拡充にご貢献いただけるものと判断し、社外取締役(監査等委員)に選任しています。 |
公認会計士の資格を有し、財務および会計に関する識見をもとに、経営に対する客観的な立場から、コーポレート・ガバナンスの拡充にご貢献いただけるものと判断し、社外取締役(監査等委員)に選任しています。 |
取締役会の実効性評価
当社は、2022年度において、前年度の取締役会全体の実効性評価を実施する過程で把握した、諸課題への対策を講じてまいりました。また「取締役会の議論・検討の実効性」、「取締役会の監督機能の実効性」、「取締役会が企業の持続的な成長について議論する健全な場となっているか」、「取締役会の環境整備状況の実効性」、「株主・ステークホルダーへの対応の実効性」、「取締役会の構成等に関する実効性」の6項目について、監査等委員である取締役を含む全取締役11名(うち、独立社外取締役4名)に対し25問のアンケートを実施しました。
以上の結果等を踏まえ、取締役会において審議した結果、2022年度の取締役会の実効性は、確保されていたと判断いたしました。
なお、今回の実効性評価を通じて、把握した諸課題については今後改善に向けて取り組んでまいります。
監査の状況
監査等委員会監査の状況
a.監査等委員会の開催状況等
監査等委員会は、原則として毎月1回開催し、必要があるときは随時開催することとしております。
当事業年度は合計14回開催し、決議事項23件、報告事項等60件を審議いたしました。なお、監査等委員はすべての監査等委員会に出席しております。
決議事項 23件 |
- ・第77期監査方針・基本計画の決定
- ・監査等委員である取締役の選任議案への同意
- ・補欠監査等委員の選任議案への同意
- ・会計監査人の再任、会計監査人報酬への同意
- ・監査等委員会補助者の成績評価への同意
- ・内部統制システム構築の基本方針の有効性判断
- ・監査等委員でない取締役の選任・報酬に関する意見陳述権行使
- ・監査等委員会の監査報告書の決定 他
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報告事項等 60件 |
- ・重要書類監査の結果報告(毎月)
- ・常勤監査等委員による実地監査結果報告(都度)
- ・内部監査室による監査の進捗状況報告(四半期毎)
- ・四半期レビュー報告内容の共有(四半期毎)
- ・監査上の主要な検討事項(KAM)に関する意見交換
- ・実地棚卸の状況報告
- ・会計監査人による監査結果報告 他
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また、国内グループ会社監査役との連携を強化するとともに、国内グループ会社監査役への研鑽機会の提供等を図るため、国内グループ会社の監査役が参加する監査役連絡会を、原則、毎年2回開催しております。
b.監査等委員会及び監査等委員の主な活動
監査等委員は、取締役会、コンプライアンス・リスク管理委員会に出席し、取締役の職務執行を監視・監督するとともに、グループ全体のコンプライアンス・リスク管理の状況を監視しております。当事業年度における監査等委員の両会議への出席状況は、ともに100%であります。
また、2名の社外取締役監査等委員は、指名・報酬委員会に委員として出席し、取締役・執行役員の指名・報酬に関する適切性を監視・監督しております。
なお、監査等委員会は、当事業年度における主要な監査テーマとして、コンプライアンス・リスク管理の適切性、内部通報制度の実効性、女性活躍推進状況、非財務情報開示状況の監視等を掲げ監査活動に取り組みました。活動概要とその結果は以下のとおりです。
主要な監査テーマ |
活動概要等 |
コンプライアンス・リスク管理の適切性 |
毎月開催されるコンプライアンス・リスク管理委員会に出席して当社グループにおけるコンプライアンス・リスク案件とその対応状況について説明を受け、
必要に応じて質問、指摘等を行いました。 その結果、当社グループにおけるコンプライアンス・リスク管理を含む内部統制システムは相当であると認めました。 |
内部通報制度の実効性 |
内部通報窓口によせられた全ての内部通報事案については、その概要の報告を受けるとともに、その後の対応状況につきましても適宜報告を受け、
必要に応じて質問や指摘等を行いました。 その結果、当社の内部通報制度は、実効的に活用され、通報事案への対応にも特段の問題はないと判断いたしました。 |
女性活躍推進状況 |
当社は、2025年度に女性管理職(課長相当職以上)人数を2020年度比4倍(50名)、女性役職者(係長相当職以上)人数を同1.5倍(300名)とするKPIを掲げており、
その達成に向けた取り組みと進捗状況を監視してまいりました。 その結果、当事業年度における活動は適切に展開され、順調に進捗していることを確認いたしました。 |
非財務情報開示状況 |
当社は、非財務情報開示の更なる充実を目指し、自社ホームページにおける開示情報の充実を図るとともに、初めての統合報告書発行を目指しており、
その進捗状況等を監視してまいりました。 その結果、2022年7月に統合報告書の発行を実現し、また、サステナビリティ課題を横断的に検討・議論する
サステナビリティ委員会の設置・始動を確認いたしました。 |
内部監査の状況
当社は、グループ全体を監査対象とする社長直轄の組織として、内部監査室を設置しています。
内部監査室は、監査等委員会および会計監査人と、年間予定、業務報告などの定期的な打ち合わせを含め、必要に応じ随時情報交換をおこなうことで相互の連携を高め、内部統制の実効性確保・向上を図っています。
役員報酬
役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針等
当社は、取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬については、独立社外取締役が委員長を務める任意の指名・報酬委員会への諮問・答申を経て決定することとしております。
取締役の個人別の報酬等の内容にかかる決定方針の内容は以下(a~e)のとおりです。
a.基本報酬に関する方針
当社の基本報酬(固定報酬)は、役員としての責任を果たすために求められる資質・能力に対し、役位に応じた固定額を毎月、金銭報酬として支給することとしております。
b.業績連動報酬等に関する方針
当社の変動報酬(業績連動報酬)は、全社最適を志向し、業績目標達成と持続的な企業価値向上を促すことを目的とするものです。①前期の連結営業利益、②取締役担当範囲に応じた財務・非財務目標、③その他定性的な査定について、中期経営目標と整合性のとれた業績指標とし、これらの達成度に応じて変動的に金銭報酬を支給することとしております。なお、当社では「変動報酬の固定報酬化」スキームを採用しており、上記①~③の達成度を踏まえ、毎月、金銭報酬として支給することとしております。
c.非金銭報酬等に関する方針
当社の非金銭報酬は、持続的な企業価値向上を図るインセンティブの付与及び株主価値の共有を目的として、取締役の役位・役割に基づき、譲渡制限付株式報酬を決定し、毎年一定時期にこれを支給することとしております。
d.報酬等の割合に関する方針
当社の各取締役(監査等委員である取締役、社外取締役を除く)の報酬は、「基本報酬(固定報酬)」、「変動報酬(業績連動報酬)」、「譲渡制限付株式報酬(非金銭報酬)」から構成され、その構成割合は、概ね7:2:1としております。なお、監査等委員である取締役、社外取締役の報酬については、基本報酬のみとしております。
e.報酬等の決定の委任に関する方針
個人別報酬の決定は、公平性、透明性、客観性を強化し、コーポレート・ガバナンスの充実を図るため、社外取締役を含む任意の指名・報酬委員会における審議を経て、規程に基づき代表取締役社長が決定することとしております。
役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
(2022年実績)
株主との対話
当社は、持続的な成長と長期的な企業価値向上のためには、株主・投資家と積極的な対話をおこない、その意見や要望を経営に反映させ、当社を成長させることが重要と認識しています。
IR基本方針および情報開示の方法
当社は、株主や投資家の皆様に対して、投資判断に必要な情報を公平かつタイムリーにお知らせするためIR活動をおこなっています。ホシザキグループが公表する情報は、TDnetへの登録およびホシザキグループのIRサイトでの掲載などの方法によって開示しています。
情報の公平性につとめるとともに、適時開示規則に該当しない情報についても、その趣旨に沿って適切な方法による開示をおこなっています。また、外国人株主比率の増加を踏まえ、2019年12月期第2四半期より、英文による決算短信・決算説明会資料(要約版)・招集通知の開示、英語版ウェブサイトの開設を実施しています。
株主・投資家とのコミュニケーション
当社は、当社業績(実績・予想)及び経営戦略について機関投資家の皆様へ説明する場として、決算説明会を四半期ごとに実施しており、代表取締役社長から直接説明をおこなっています。加えて経営陣およびIR担当より個別ミーティングを実施し、証券会社主催の各種説明会にも出席しています。