地球温暖化防止
製品における省エネルギーの徹底
日本では、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)により、フードサービス機器の一部がトップランナー基準※1(以下、基準)の特定機器に指定されています。ホシザキではその基準を超える「エネルギー消費効率の高い製品を開発すること」と、「目標年度※2に先駆けての販売」の実現につとめています。例えばショーケースでは、2019年に省エネ性能を高め、目標年度(2020年度)の基準を前倒しで達成して販売しています。また、省エネ運転中であることを表示パネルに示すことで、ショーケースをお使いになるお客様の省エネ意識向上や節電につなげています。
米州では、米国エネルギー省(DOE)、カナダ天然資源省(NRCan)により製品の省エネに関する基準などが厳しく定められています。ホシザキアメリカでは、環境に配慮した省エネ性の高い製品の開発・販売につとめ、2012年度以降、ENERGY STAR®※3アワードにおいて、9年連続で「Partner of the Year - Product Brand Owner」を受賞しています。これは、2019年発売のノンフロン冷媒(プロパン)採用の業務用冷蔵庫 “Steelheart” シリーズによる年間約2.5万トン(21.0%減※4)の温室効果ガス排出削減と、省エネを追求した製氷機 “KMEdge X” シリーズによる年間170万USドル相当(8.5%減※4)の消費電力削減が評価されたものです。また、「Partner of the Year」を複数年連続して受賞した企業の中から選出される最高位の賞「Partner of the Year - SUSTAINED EXCELLENCE AWARD」も6年連続受賞しています。
欧州では、2022年のFガス規制※5やノンフロン需要の高まりを受けて、自然冷媒のプロパン(R290)を採用したノンフロン製氷機の開発・販売を進めています。R290は従来のHFCよりも冷媒充てん量が少なく、地球温暖化への影響を抑えることができます。2019年には、ノンフロンアイスディスペンサーを、2020年にはクレセントアイス製氷機を開発・発売しました。今後も新たなノンフロン冷媒を採用し、省エネ性能を高めた機種を拡充していく考えです。
※1 ある時点で、商品化されている製品のうち、最も優れたエネルギー消費効率を基準として、製品事業者にこの基準を超える製品開発を求めるもの。
※2 ※1の基準を達成すべき年度で、製品や区分ごとに設定される。
※3 米国エネルギー省および米環境保護庁(EPA)が1992年から推進する活動。機器のエネルギー効率を高め、CO2の排出を抑えることを目的とし、一定のエネルギー消費効率を満たす製品にエナジースターの認証が与えられ、製品にマークを貼付することが認められている。
※4 自社推計値(当社従来製品比較)
※5 代替フロン冷媒を使用する機器の販売を禁止する規制
国内生産工程におけるCO2排出量削減
当社では、事業に伴い発生するエネルギー起源のCO2を削減するため、製造部門・間接部門ともに、省エネ設備の導入、設備の運用改善、業務の効率化などに取り組んできました。あわせて、製品の設計段階での軽量化や部品点数削減の取り組みを通じて、輸送にかかるエネルギーの削減や生産工程の改善による使用電力削減にも積極的に取り組んできました。
こうした取り組みにより、2019年度のCO2排出量は12,289t-CO2(前年度比92.0%)となりました。

海外におけるCO2排出量削減
当社グループのWESTERN REFRIGERATION社(インド)では、Sanjan工場の建設時に屋上5,000㎡にわたって太陽光発電設備を設置しました。2017年4月以降、継続して稼働しており、生産工程のエネルギーとして活用しています。本設備の発電量は500kWpで、約29,500本の植樹と同等のCO2排出削減効果が見込めます。