プレスリリース

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プレスリリース 2023年9月28日

ホシザキ、薬用保冷庫の国内市場に新規参入

ライフサイエンス、バイオテクノロジー研究開発領域での導入目指す

総合フードサービス機器メーカーであるホシザキ株式会社(本社:愛知県豊明市、代表取締役社長:小林靖浩)は、薬用保冷庫の国内市場に新規参入します。大型の薬用保冷庫2機種を、11月初旬よりホシザキの販売会社を通じて発売します。主に、研究開発を行っている製薬会社、食品会社、健康食品会社、化粧品会社、研究機関、大学・病院の研究室などでの採用を目指します。

■国内成長戦略の一環として飲食外市場へ向けた製品を自社開発

ホシザキは2022年から2026年までの5ヵ年経営ビジョンにおいて、飲食外市場の開拓を国内成長戦略の一つに掲げています。開発、生産、販売、アフターサービスまで一貫体制の実績と経験を生かし、飲食外市場においても、現在の多様なマーケットニーズに応える新製品の開発を続けています。

■飲食市場での温度管理技術を応用した製品で新規参入

飲食外市場開拓の中で、ライフサイエンス(生命科学)、バイオテクノロジー(生物工学)分野を支える研究開発に着目しました。この分野の研究開発では、厳格な温度管理・維持が求められる薬品や試薬などが使われています。ホシザキは飲食市場で培った温度管理技術を応用し、正確な温度制御により薬品や試薬、ワクチンなどを保管するための大型の薬用保冷庫2機種を発売します。

■成長が見込まれるライフサイエンス、バイオテクノロジー市場

食料危機、環境、資源、医療など昨今の様々な地球規模の社会課題を背景に、ライフサイエンス、バイオテクノロジー分野への期待は高まっています。日本の医療用医薬品市場規模は2015年以来10兆円超を維持※1しており、超高齢化が進む中、「健康長寿社会」へ向けた医薬品の開発は今後も続くと考えられます。政府の「バイオ戦略」では、2030年時点で総額92兆円の市場規模が目標となっており、関連市場では政府による施策推進と成長が見込まれます。

■ホシザキ薬用保冷庫の特徴

人類が作り出した物質ではない、地球にやさしいノンフロンの自然冷媒※2採用
冷媒には、人類が作り出した物質ではなく、もともと自然界に存在していた物質である自然冷媒のイソブタンを使用しています。ノンフロンでオゾン層を破壊せず、地球温暖化影響の小さい冷媒です。代替フロンを使用していないため、フロンの簡易点検や漏えい時の報告などが不要となり、導入先の負担軽減も期待できます。

薬品保管に適した2℃~8℃の正確な温度制御
薬品保管で求められる2℃~8℃の温度(5℃設定時)※3で安定した冷却性能を有します。新規参入市場への新製品につき、開発にあたり庫内36か所での温度測定試験と改良を重ね、正確な温度制御を実現しました。設定可能な温度の範囲は2℃~14℃で、必要に応じて温度設定を変更できます。

薬用保冷庫
HPR-150A

自社国内工場の厳しい品質基準下で生産、出荷
1972年から業務用冷蔵庫を生産する国内自社工場にて、厳しい品質基準および管理体制のもとで生産し、一台ごとに最終検査を行った後に出荷します。

自社製品を熟知した自社グループが直接メンテナンス
万が一の不具合があった場合でも、全国約440ある最寄りの営業所から、自社製品を熟知したサービススタッフが直接訪問・点検・修理まで担当します。

■発売製品ラインナップ

型名 定格内容量 外形寸法 標準価格
HPR-120A 721リットル 1200×800×1885mm 880,000円(税抜)
HPR-150A 944リットル 1500×800×1885mm 980,000円(税抜)

※1 IQVIAジャパン 医薬品市場統計-売上データ

※2 自然冷媒とは、自然界にもともと存在する物質を使って冷凍用や空調用の冷媒に使用できる物質です。オゾン層破壊係数(ODP、Ozone Depletion Potential)がゼロ、かつ、地球温暖化係数 (GWP、Global Warming Potential) が非常に低い、地球に優しい冷媒のことです。GWPは、二酸化炭素(CO2)を1とした場合に、その温室効果ガスの温暖化の大きさを表した数値です。イソブタンのGWPは、国連環境計画(UNEP)の「OzonAction Kigali Fact Sheet 3」(2017年公開)では3、世界気象機関(WMO)(国連の専門機関)の「Scientific Assessment of Ozone Depletion: 2022」(2022年10月発行)では「<<1」(1より非常に小さい)となっています。

※3 周囲温度5℃~35℃での使用条件において

自然冷媒化宣言