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ヒゲペンギン

  • 学名:Pygoscelis antarctica
  • 別名:アゴヒモペンギン
  • フリッパーの長さ:18.7~19.2cm
  • クチバシの長さ:4.6~4.9cm
  • 食べ物:ナンキョクオキアミのほか、
     小魚
  • 推定個体数:7,490,200繁殖つがい
     (1993年)
ヒゲペンギン
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南極 とじる

ヒゲペンギンのはなし

南極を代表するペンギン!?

その名のとおり、アゴあたりにある「ヒゲ」のようなラインが特徴的なヒゲペンギン。帽子の「アゴヒモ」に見えることから、別名アゴヒモペンギンとも呼ばれている。見た目そのままの安直な名前に比べて、学名には「antarctica(南極の)」という実に立派な名前がつけられている。南極のペンギンといえば多くの人がアデリーペンギンやエンペラーペンギンを思い浮かべるはずだ。そんな主役級を差し置いて、ヒゲペンギンがどうして「南極ペンギン」を名乗るのか?これは、ヒゲペンギンが最も南極らしいペンギンであるからではなく、アデリーペンギンやエンペラーペンギンよりも早く発見され、学名を記載されたヒゲペンギンは1781年、
アデリーペンギンは1841年、
エンペラーペンギンは1844年に
学名を記載されている
というだけの話なのだ。

互いを認め、共存するペンギンたち。

ヒゲペンギンには、同じアデリーペンギン属のアデリーペンギンとジェンツーペンギンと生息をともにするエリアがある。そのひとつであるサウスシェトランド諸島のキングジョージ島南極観測基地のメッカ。
アルゼンチン、ブラジル、チリなど
8カ国の基地が集中している
で、3種のエサ場に関する興味深い調査結果が得られている。ジェンツーペンギンは島の沿岸で魚類をとり、ヒゲペンギンとアデリーペンギンはともに沖合ではあるが、場所をずらしてナンキョクオキアミをとるという、エサ場の分け合いが見られた。さらにヒゲペンギンとアデリーペンギンは、ヒナが最もエサを必要とする時期が重ならないように、繁殖のタイミングもコントロールしていたのだ。ペンギンたちは、互いに生き残るための工夫を本能的に行っているのである。

ヒナを襲う、南極の雨。

ペンギン18種のうち5種アデリーペンギン、エンペラーペンギン、
ヒゲペンギン、ジェンツーペンギン、
マカロニペンギン
が繁殖を行う南極では、近年、急激な温暖化が問題となっている。南極半島における年間平均気温は半世紀で2.8度上昇、雨が降る日も年々増えている。雪が冷たい雨に変わってしまうことは、ペンギンのヒナたちにとって生死にかかわるほどの脅威となる。幼いヒナは親鳥と違い、羽毛に撥水性(はっすいせい)がないため、雨に打たれれば全身がずぶ濡れになってしまう。そして、寒さに体温を奪われた結果、凍死してしまうというケースが発生している。

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