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業務用冷蔵庫・冷凍庫の温度管理の必要性や冷えない原因について解説

2024.12.26
  • 冷蔵庫
  • 冷凍庫
  • 冷蔵冷凍庫

業務用冷蔵庫・冷凍庫で食材を傷めずに保管したいなら、常に適正温度を保っておく必要があります。
しかし、庫内の温度はさまざまな影響を受けて上昇するため、思うように冷えず困っている方も多いのではないでしょうか。

適正温度を維持するためには、日頃から「温度管理」を徹底しつつ、厨房での作業に取り組むことが大切です。

今回の記事では、業務用冷蔵庫・冷凍庫における温度管理の必要性や冷えない原因、対策について解説します。

 

業務用冷蔵庫・冷凍庫には、温度管理が欠かせない 

飲食店では、一般的に多くの食材を取り扱います。
そのため、大容量かつ冷却能力にも優れた業務用冷蔵庫・冷凍庫は心強い味方といえます。

しかし、何らかの問題によって庫内の温度が上昇するケースもあるので、業務用冷蔵庫・冷凍庫の温度管理には常に配慮しなければなりません。温度基準に沿って適正温度を維持することは、厨房の衛生環境を保つことにもつながります。

きちんと温度管理ができていなかった場合、料理の品質が落ちるだけではなく、食中毒をはじめとするトラブルを招いてしまう可能性もあります。もしトラブルが発生した場合、社会的信用の低下は避けられず、飲食店の経営にも悪影響が生じかねません。休業や廃業に追い込まれることも考えられるため、温度管理は必要不可欠です。

また、適切な温度管理を実現するためには、以下で解説している「HACCP」と「温度管理システム」についても把握しておく必要があります。

◇HACCPの義務化 HACCP(ハサップ)とは、国際的な食品衛生管理の基準です。

Hazard Analysis and Critical Control Pointの頭文字で付けられた略称で、日本語では「危害要因分析重要管理点」と訳されます。

  • Hazard:危害
  • Analysis:分析
  • Critical:重要
  • Control:管理
  • Point:場所・工程

食品衛生法の改正にともない、令和3年6月1日から飲食店などを対象にHACCPが義務化されました。

HACCPの主たる目的は、食品の製造・加工・流通において危険要因を取り除くことです。食品衛生管理は以前から行なわれていましたが、最終製品からの抜き取り検査が中心でした。一方、HACCPは原材料の搬入から製品出荷まで、すべてのプロセスで、「異物混入」や「食中毒菌による汚染」といったリスクを徹底的に排除します。

このHACCPでは、特に温度管理が重要視されています。「搬入・保管」「調理」「一時保管」「出荷・配送」という4つのプロセスで、それぞれ温度管理の手順が定められています。

◇温度管理システムで負担を軽減

飲食店にとって、業務用冷蔵庫・冷凍庫の温度管理は欠かせませんが、厨房で働くスタッフは、調理や洗い物などで手一杯になりがちです。そのような状況下でこまめに温度をチェックするとなれば、スタッフの負担が増えるだけではなく、ミスが発生する可能性も高まります。

効率的かつ安全な温度管理を実現したいなら、HACCP対応のホシザキの温度管理システム「コネクトWiFi」を導入しましょう。業務用冷蔵庫・冷凍庫の温度データを自動的に記録できるほか、日報メールや異常発生メールの送信機能、クラウドでの一元管理機能など、便利な機能が備わっています。

スタッフの負担を軽減できるうえ、チェック漏れなどのミスもなくなるため、まさに一石二鳥です。

 

業務用冷蔵庫・冷凍庫が冷えない原因とは?

 

業務用冷蔵庫・冷凍庫が冷えない場合、以下のような原因が考えられます。
 

  • 冷気が逃げている
  • エアフィルターが目詰まりしている
  • 本体周辺のスキマを十分に確保できていない
  • 設置場所の室温が高い
  • 庫内に霜が付着している

それぞれ概要と対策をまとめたので、しっかり押さえておきましょう。

◇冷気が逃げている

ドアを頻繁に開閉したり、長時間開けっ放しにしたりすると、庫内の冷気が逃げてしまいます。さらに、外から暖かい空気が入り込むため、結果的に庫内の温度が上がってしまうのです。

また、ゴムパッキンの劣化(欠け・歪みなど)により、ドアがきちんと閉まっていない可能性もあります。ドアと機器本体のスキマから冷気が逃げてしまうと、温度上昇につながります。 ドアの開閉時間を短くする、ゴムパッキンをこまめに掃除するといった対策を心がけましょう。

◇エアフィルターが目詰まりしている

コンデンサー(凝縮器)のエアフィルターが汚れやホコリなどで目詰まりすると、空気がスムーズに通らなくなるので、結果的に冷却性能が落ちてしまいます。特に厨房で油ものを調理する機会が多い場合、油汚れによる目詰まりが起こりやすいため、あらかじめ注意が必要です。

対策はシンプルであり、月に2回程度を目安にエアフィルター掃除を行ないます。水や中性洗剤を入れたぬるま湯で、ブラシやスポンジを使ってエアフィルターのネットを破らないように注意して洗いましょう。

◇本体周辺のスキマを十分に確保できていない

壁や他の厨房機器のすぐそばに業務用冷蔵庫・冷凍庫を設置すると、庫内の温度が上がってしまいます。本体周辺にスキマがないため、放熱不良を起こすことが原因です。 また、本体前面に荷物などを置くと、フィルターの空気の出入りを妨害してしまう可能性もあります。 本体周辺に十分なスキマを設ける、本体前面はスペースを空けるといった対策を講じましょう。

◇設置場所の室温が高い

厨房の室温が上がっていると、業務用冷蔵庫・冷凍庫も冷えにくくなります。ガスコンロやフライヤーなど、熱源の近くに設置している場合も同様です。 冷房で厨房の室温を下げる、本体の設置場所を変えるといった対策が求められます。

◇庫内に霜が付着している

庫内に霜が付着した結果、冷風口が塞がってしまうケースもあります。ドアの開閉頻度が多かったり、日頃のお手入れが不足していたりすると、霜が発生しやすいので要注意です。

庫内を空にしてから本体の電源を切れば、数時間で霜は融けるので、冷却能力も改善します。霜が融けたあとは、残った水分をきちんと拭き取りましょう。

まとめ

業務用冷蔵庫・冷凍庫は大容量かつ冷却能力が高いので、多くの食材を取り扱う飲食店にとって有用な機器といえます。しかし、適正温度を維持しつつ厨房の衛生環境を守るためには、日頃から温度管理を徹底することが重要です。

たとえ温度管理をきちんと行なっていても、業務用冷蔵庫・冷凍庫が冷えなくなる可能性もあります。ドアの開閉・フィルターの目詰まり・室温・霜など、さまざまな原因が考えられるため、事前に対策を講じたいところです。

ホシザキでは、使いやすさ・機能性・耐久性・省エネ性能など、あらゆる面にこだわった業務用冷蔵庫・冷凍庫を多数取り扱っています。先進の高精度温度管理機能も搭載しているため、適正温度を保ちやすいことも強みです。

 

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