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除菌・洗浄に高い効果!衛生管理に役に立つ「電解水」とは
2025.02.13- 電解水
- 衛生管理
- 飲食店
食塩水を電気分解すると2種類の電解水が生成されます
電解水は、私たちの生活の中でも身近な「食塩水」から作ることができます。下の図のように食塩水を、隔膜を介して電気分解すると、陽極(プラス)側に酸性電解水が、陰極(マイナス)側にアルカリ性電解水が生成されます。2つの電解水は、それぞれが衛生管理に役立つ、異なった特徴を持っています。
【 電解水の作り方 】

①酸性電解水
プラス電極側に生成された「酸性電解水」は、殺菌力の高い次亜塩素酸(HClO)を多く含んだ「除菌効果」のある水です。
②アルカリ性電解水
マイナス電極側に生成された「アルカリ性電解水」は、タンパク質の溶解や油脂を乳化させる力を持った「洗浄効果」のある水です。
ホシザキの電解水生成装置は流量の設定で、 強と弱それぞれ2種類の酸性電解水とアルカリ性電解水を生成することができます。
① | 強酸性電解水 |
| 強アルカリ性電解水 |
② | 弱酸性電解水 |
| 弱アルカリ性電解水 |
WOXはアルカリ性電解水を注出しません。
衛生管理を手軽にできる電解水のメリットいろいろ
お客様に食やサービスを安全に安心して提供するために避けられない衛生管理。電解水を活用すれば、確実な衛生管理を実施できるだけでなく、スタッフの負担を軽減するなど、さまざまなメリットがあります。
【 電解水ができること 】 手軽な衛生管理
- 食品殺菌 酸性電解水は、さまざまな食品の殺菌に利用可能です。
- 調理器具の洗浄・除菌 アルカリ性電解水と酸性電解水で、効率的な洗浄・除菌ができます。
- 消臭効果 2つの電解水の作用で、菌を除去し、ニオイの成分を酸化させて、ニオイを抑える効果があります。
- 床の洗浄・除菌 床などの広い場所でも洗浄・除菌を手軽におこなえます。
- ニオイ残りしない 残留性が低く、食品殺菌に使用しても塩素臭がほとんど残りません。
- 水道水感覚 水道と同じ感覚でカンタンに注出、必要な時にすぐ使えます。
- 時間短縮 希釈の手間もなく、すぐ使用できるので、作業がスムーズになります。
- 低コスト 食塩水を電気分解して生成するので、1Lあたり0.5〜0.6円と安価に利用できます。
水道料金 366円/m3[東京の上下水道料金]、塩代 5kg 499円[(財)塩事業センター]、電気料金 単相100V 27円/kWh、水温20℃、NaCl 0.1%の時 対象機種:ROX-30TC
2種類の電解水は衛生管理に力を発揮します
食塩水を電気分解して生成された「酸性電解水」と「アルカリ性電解水」はそれぞれ、除菌効果や洗浄効果といった効果があります。また2つの電解水を組み合わせて使用すれば、消臭効果も期待できます。
酸性電解水 食品殺菌や調理器具の除菌に利用できる
殺菌力 低い塩素濃度でも高い殺菌力を発揮します。
酸性電解水に多く含まれる次亜塩素酸(HClO)は次亜塩素酸ナトリウム内に多く含まれる次亜塩素酸イオン(ClO-)に比べ、低い濃度でも高い殺菌力を発揮します。
『次亜塩素酸ナトリウム取扱指針』 1981 日本水道協会
処理速度 短時間で殺菌効果が得られます。
酸性電解水中の次亜塩素酸(HClO)は、同濃度で次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)の約80倍※の殺菌速度があるとされています。 ※『浄水の技術』 1985 技報堂出版
安全性 酸性電解水は、残留性が低く、ニオイが残りにくい。
しかも、トリハロメタンなどの副生成物が発生しにくいので安心して使えます。
カンタン 酸性電解水は、希釈の手間ナシ、カンタン注出です。
アルカリ性電解水 水洗いだけでは落ちにくい、ぬめりや汚れを洗い流すことができる
アルカリ性電解水は成分中に微量の水酸化ナトリウム(NaOH)を含んでいるので、タンパク質の溶解や油脂を乳化させる力を持っています。除菌前の汚れ落としに効果的です。また、酸性電解水で除菌した後、中和する際にも役立ちます。
タンパク質・油脂を溶解・乳化
アルカリ性電解水は水では落ちにくいタンパク質や油脂などの有機物を溶解・乳化し、洗い流します。
ROXシリーズでアルカリ性電解水を洗浄水として使用する場合は、流量を「標準」または「少」モードでご使用ください。pH11.3以上でないと洗浄力が十分に得られない可能性があります。
酸性電解水+アルカリ性電解水 組み合わせて使えばニオイのもとも抑えられる
ニオイの原因は菌の増殖とタンパク質・油脂などの変質です。アルカリ性電解水で洗浄して酸性電解水で除菌すると、ニオイのもととなる菌の除去やニオイの成分を酸化させることで揮発量を抑えることができると考えられています。