地下鉄の中や商店街、いろいろなところでスカウトした、という話はあるが、
空の上は史上初かも!アイドル仕掛け人にその真相を聞いた。
出身は中国大陸!?
それはプロデューサーのMAKI氏(実は金沢大学理工研究域物質化学系准教授)が黄砂の研究をしていた日のことだ。中国大陸から飛来する黄砂にはいろいろな微生物が便乗している。そこにどんな種類の微生物がいて、日本にどんな影響があるのか調べるためである。いろいろな菌を採集する中発掘したのがアイドル「そらなっとう」のタマゴ、バチルス菌だ。
MAKIプロデューサーこと金沢大学理工研究域物質化学系の
牧 輝弥准教授
まずはインディーズ(学食)デビュー
これがアイドル「そらなっとう」。現時点では金沢大学内の学食や市内の一部スーパーで販売されている。
(1個50円)
「なっとう菌は大昔中国から来たかもしれない」なっとう菌の仲間であるバチルス菌を見て、MAKIプロデューサーは想像した。なっとう菌だけでなく、塩辛や魚醤づくりに役立つ菌も見つかった。「研究次第でみんなの生活に活かせるかも…」と、今回のプロジェクトが始動したわけだ。その第一弾として地元メーカーと協力して養成されたアイドルそらなっとうは、素質バツグン。ネバリ成分の中にマグネシウムやカルシウムが多く含まれ、ヘルシー志向だ。そのあっさりスマートな味は、若い世代のハートをつかむはず。メジャー間近のそらなっとうだが、実はMAKIプロデューサーにはさらにビッグな隠しダマがあった!
AKBの次はNKBが来る?
それはご当地菌によるなっとう全国制覇だ。たとえば紀伊半島沖でスカウトした菌でつくる「うみなっとう」。これは三重大学とのコラボでデビュー間近だ。立山の雪に埋まった黄砂の菌で仕立てた「やまなっとう」もスターの素質が光る。「地産地消」というコンセプトのもとで、MAKIプロデューサーは「仲間と協力してご当地なっとうアイドルを発掘していきたい」と語る。「実は市販のなっとう菌は大きく3種類しかない。みんな大豆にはこだわるけど、菌の方はまだまだこれから」。ご当地菌を使ってご当地アイドルを仕掛けようとする壮大なプロジェクトNKB47(なっとう菌のブランド化で47都道府県制覇)。各地のご当地アイドル、たとえばフジヤマなっとうとか、オホーツクなっとうなど、多彩な顔ぶれがメジャーデビューする日もそう遠くあるまい。