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知識・ノウハウ

スチコンの使い方とは。基本や活用のポイント、実際のレシピまで紹介

2025.03.17
  • スチコン
  • スチームコンベクションオーブン
  • クックエブリオ
  • クックエブリオミニ

スチコンは、さまざまな飲食店や施設に導入されている、多機能な調理機器です。

スチコンの導入を考えている方の中には、実際の使い方のイメージが湧かず、足踏みしてしまっている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、具体的なスチコンの使い方や活用方法、活用のポイント、スチコンを使ったレシピについて詳しくご紹介します。

スチコンの導入に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください

まず知りたいスチコンの基礎知識

まずは、スチコンの基礎知識からおさらいしていきます。

スチコンの調理モードとは

スチコンには、主に3つの調理モードが搭載されています

  • スチームモード
  • ホットエアーモード
  • コンビモード

スチームモードは、蒸気発生器から発生した蒸気(スチーム)を使用する調理モードです。

さらに、庫内に送り込んだ熱風を対流させるホットエアーモード、蒸気と熱風の両方を使用するコンビモードがあります。

スチコンは、上記の3つの調理モードを使い分け、さまざまな調理をおこなうことが可能です。

スチコンのメリットとは

スチコンのメリットは、一つで多くの役割をこなせることにあります。

スチコンは、下記の調理方法に対応しています。 

  • 焼く
  • 温める
  • 煮る
  • 茹でる
  • 蒸す
  • 炒める
  • 炊く
  • 揚げる

 一つのスチコンでさまざまな調理方法に対応できるため、蒸し器やオーブンなど、複数の調理機器の役割を兼ねることができます

そのため、調理機器を複数購入するよりも省スペースで、コストの削減に役立ちます。

他にも、調理時間を短縮できることや、安定して同じ味を再現できること、メニューの幅を広げられることなど、さまざまなメリットを挙げることが可能です。

スチコンの活用方法

では、どのようにスチコンを活用すれば良いのか、具体的な活用方法について見ていきます。

仕込みで時短

スチコンを仕込みに活用することで、時短につなげることができます

例えば、トマトや里芋などをスチコンで加熱することで、大量のお湯を沸かす時間や作業の手間を省き、スムーズに湯むきや皮むきに入れます。

また、煮物は、味を染みこませるために食材の下茹でが欠かせません。

大根のように熱が通るまでに時間が掛かる食材も、スチコンで時間を設定しておけば、度々確認しなくても、設定した時間通りに下茹でできます。

また、正しい調理設定をセットしておけば、アルバイトの方でもプロと同じ仕上がりになり人手不足対策としても貢献できます

調理を効率化

スチコンでは、調理工程の効率化が狙えます

さまざまな調理モードを使い分けて、焼く、煮る、炊くなど、さまざまな調理を一つのスチコンでおこなえます。

設定すれば、途中で火加減を調節する必要がなく、大型のスチコンであれば大量調理も可能です。

加熱温度が低いものから順に対応していくことで、予熱の手間を省きながら、より効率的に調理を進めることができます

クックチルやニュークックチル前の加熱調理に

クックチルやニュークックチルに使う食品の、加熱段階でも使用できます

クックチルやニュークックチルとは、加熱した料理を急速冷却して保存し、注文後に再加熱して提供する方法のことです。

クックチルは再加熱後に盛り付ける形式、ニュークックチルは再加熱前に盛り付ける形式を指しています。

いずれも提供を早められるメリットがありますが、細菌の繁殖を抑制しながら保存するためには、衛生的な状態で急速冷却することが肝心です。

芯温を計測できるスチコンを利用することで、食中毒のリスクを抑えて均一に熱を通し、スピーディにブラストチラーなどを使った急速冷却の工程に進むことができます

スチコンの基本的な使い方

スチコンの基本的な使い方は、下記の5ステップです。

  1. 食材の下ごしらえをする
  2. スチコンの調理モードや温度、風量、蒸気量や調理時間などを設定、予熱する
  3. 下ごしらえ済みの食材をホテルパンに並べ、スチコンに入れる
  4. スイッチをオンにして加熱
  5. 料理が完成したらホテルパンを取り出し、盛り付ける

上記以外にも、スチコンで下茹でのみをおこなったり、フライパンで焼き色を付けてから仕上げにスチコンで加熱したりと、料理によって使い方はさまざまです。

なお、スチコンの調理モードや温度などの設定は、簡単に保存や呼び出しができるため、都度細かく設定し直す必要はありません

スチコンを上手く活用するためのポイント

ここでは、スチコンを上手く使うためのポイントを見ていきましょう。

予熱は温度を高めに設定する

スチコンの予熱は、温度を高めに設定しましょう

扉を開き、ホテルパンを入れ、扉を閉めるという一連の流れで、庫内の温度がぐっと下がってしまうためです。

予熱の温度を高めにしておくことで、設定温度付近で調理をスタートできるので、想定した仕上がりに近づけることができます

風量は料理に合わせて調節する

スチコンの風量は、料理に合わせて調節してみましょう

熱風により食材に熱が通りやすくなるため、肉や魚などの焼き物は、風量を標準のように多い設定にしても構いません。

しかし、卵料理や焼き菓子の中には、急激に熱を通すことで膨張してしまったり、形がいびつになったりする料理もあります。

このような料理の場合は、風量を無風や微風などに弱めて調理してみましょう

ホテルパンに並べるときは間隔を空ける

食材は、なるべく間隔を空けてホテルパンに並べましょう

大量調理をしたい場合も、食材を詰め込み過ぎずにホテルパンに配置してみてください。

食材同士がくっついてしまうと、熱が通りにくく、焼き色が付かなかったり、焼きムラができやすくなるためです。

特に、パン生地やシュー生地などは、膨らむことを考慮して間隔を空けないと、加熱中にくっついて焼き上がりや見た目に影響があります

芯温センサーで仕上がりを見極める

料理は、スチコンに付属している芯温センサーを活用して仕上がりを見極めましょう

芯温センサーとは、調理する食材に直接刺して、食材内部の温度を測る機器のことです。

芯温センサーを刺した状態で焼くことで、食材の芯が何℃になっているかを、リアルタイムでチェックできます。

芯温制御設定を使用すると、仕上がりを正確に把握でき、焼き過ぎや生焼けなど料理の失敗を防ぎやすくなります

肉類は焼き色の有無で温度設定を変える

より美味しく肉料理を仕上げたいときは、温度設定を調整してみましょう

あらかじめ焼き色を付けてからスチコンで仕上げるのであれば、低温度帯でしっとりと焼きあげることができます。

一方で、スチコンのみで調理し、しっかりと焼き色を付けるのであれば、高温に設定する必要があります。

ただし、高温にすることで焦げが出て、可食部が減り、肉の縮みがおこるため、料理によって細かく調節する必要があります

魚類は冷蔵と冷凍で調理モードを変える

魚類の焼き調理は、冷蔵と冷凍で調理モードを使い分けると良いでしょう。

冷蔵した魚であれば、仕上がりの好みによって、ホットエアーモード、コンビモードを選びます

ある程度水分をとばし、うま味を凝縮させたいときはホットエアーモードを、やわらかくジューシーに仕上げたいときはコンビモードを選びます。

冷凍状態で加熱する場合はコンビモードを使います

蒸気があると熱が伝わりやすく、中までしっかりと火を通すことが可能です。

仕上げは好みによりますが、ホットエアーモードやコンビモードの0%で表面の水分をとばす方法もおすすめです。

また、塩焼きや素焼きなどであれば高温で加熱しても良いですが、焦げやすいタレを用いる場合は、温度を調整してください。

卵焼きは調理方法で膨張を抑える

卵焼きは、膨張を抑えるため、調理方法に工夫を加えましょう

膨張すると「す」が入り、食感も見た目も悪くなってしまうためです。

例えば、細かく切ったさまざまな野菜を入れることで、「す」をカモフラージュでき、カラフルな見た目の卵焼きを作ることができます

厚焼き卵のように具材を入れない場合は、混ぜる際に空気を含まないよう静かに混ぜることも大切です。

また、「す」が入るのは加熱のし過ぎによるため、一気に熱が入らないよう、温度・蒸気量の調整をすると良いでしょう。

調理時間は長くなりますが、ホットエアーモード加熱でもきれいに仕上がります。

漬け焼きは煮切るとより美味しく

料理にもよりますが、スチコンで漬け焼きを調理するのであれば、漬けダレを煮詰めて使用すると仕上がりが良くなります

煮詰めたタレを塗って焼くことで、何度も取り出して重ね塗りする手間を省き、きれいな照りを出すことができます

スチコンでできる料理のレシピ例

ここでは、スチコンを使って作る実際のレシピをご紹介します。

ローストチキン|焼き料理

スチコンで作れる焼き料理としては、まずローストチキンが挙げられます。

スチコンであれば、皮をカリッと、中はジューシーに仕上げるのも簡単です。

シンプルな味付けが鶏肉の旨味を引き立てる、ローストチキンのレシピはこちら

モイリー(魚のカレー)|煮込み料理

スチコンで作れる煮込み料理には、モイリーがあります。

モイリーは南インドに伝わるカレー料理の一つで、日本のカレーとは一風変わった味わいが魅力です。

魚やエビなどの魚介とココナッツミルクの旨味が感じられる、モイリーのレシピはこちら

クリームブリュレ|蒸し料理

スチコンで作れる蒸し料理として、クリームブリュレも挙げることができます。

クリームブリュレは、バーナーで焼いたカラメルのパリッとした食感と、カスタードプティングのとろりとした食感が楽しいデザートです。

スチーム加熱で濃厚に仕上げる、クリームブリュレのレシピはこちら

トマトと⽜⾁の中華⾵炒め|炒め料理

スチコンで作れる炒め料理には、トマトと⽜⾁の中華⾵炒めがあります。

トマトは旨味成分を豊富に含んでおり、卵と牛肉の美味しさを引き上げ、風味豊かな炒め物に仕上げてくれます。

⾵味豊かでジューシーな、トマトと⽜⾁の中華⾵炒めのレシピはこちら

おすすめのスチコン「クックエブリオ」

スチコンを探している方におすすめしたいのが、ホシザキの「クックエブリオ」です。

「クックエブリオ」は、プロのこだわりに応えられる、高性能なスチコンです。

蒸気の凝縮熱を利用した素早い加熱により食材の美味しさを最大限に引き出し、トータル熱量の管理制御をおこなうことで均一な仕上がりを実現します。

シンプルで使いやすいスタンダードモデルの<Aクラス>の他、より細やかな設定ができ、デルタT調理や無風運転、自動洗浄などに対応したハイグレードモデルの<Sクラス>もご用意しています。

コンパクトモデルもご用意があり、「クックエブリオ・ミニ」は幅500mm×奥行500mm×高さ403mmと、限られたスペースの飲食店でも導入しやすいサイズ感です。

<Aクラス>と<Sクラス>は扉の向きを選択でき、どの機種も2段積みが可能で、さまざまな厨房に合わせて導入して頂けます。 

クックエブリオのカタログ請求はこちら

スチコンはホシザキにお任せください

この記事では、スチコンの具体的な使い方や、活用のポイント、実際のレシピなどについて詳しくご紹介しました。

スチコンは、一つの調理機器でさまざまな使い方ができ、調理の効率化や省スペース化など、さまざまなメリットをもたらしてくれます

スチコンを検討している方は、ぜひホシザキの「クックエブリオ」を候補に入れてみてください

「クックエブリオ」は、ホシザキのテストキッチンで、お気軽に試して頂けます。

お近くのテストキッチンについては、こちらからご確認ください。

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