生物の中でいちばん環境になじみやすいものは？答えは菌である。超古代より変異をくり返してきた菌。たとえば火山の火口でイオウを食べる硫黄菌だとか深海で硫化水素を食べる硫黄酸化細菌だとか、とても人間が生きられないような場所でもたくましく環境になじんでいくのだ。そしてついにエクアドルの密林で、ポリウレタンを食べてしまうモンスター（キノコ菌）が発見された。発見したのは米イエール大学のストローベル教授と学生。学生が採集したキノコの中にこのモンスターがまざっていたのだ!キノコの名は「ペスタロチオプシス属のミクロスポラ」だ。体内に特殊な分解酵素を持っていて、無酸素の中でも生きられるという。ポリウレタンといえばソファにベッドに服にクツ、断熱材にペンキ…ものすごくいろいろな場所で使われているプラスチックだ。さて、この菌が今後のゴミ問題の解決策になるか？

［参考文献］Yale Alumni Magazine: A Fungus That Eats Polyurethane (Nov/Dec 2011)